サウナで筋肉は落ちる? 正しい入り方と効果的な筋トレ方法

目次

はじめに:サウナと筋肉の関係は?

サウナと筋肉の関係には、多くの誤解や疑問があるのではないでしょうか。
サウナは、高温の部屋で発汗を促すことで、リフレッシュ効果や疲労回復効果などが期待できます。しかし、一方で「サウナに入ると筋肉が落ちる」という声も耳にするかもしれません。一体どちらが正しいのでしょうか?
この疑問を解消し、サウナと筋肉の関係について正しく理解するために、まずはサウナで本当に筋肉が落ちるのかどうか、そのメカニズムについて詳しく解説していきます。

サウナで筋肉は落ちる?

よくある誤解

「サウナに入ると筋肉が落ちる」という話を耳にすることがあるかもしれません。これは、サウナに入ると体重が減ることが多いため、筋肉量も減っていると誤解されやすいことが原因の一つと考えられます。

サウナによる体重減少

サウナでは大量の汗をかきますが、これは水分が排出されているためであり、脂肪や筋肉が減っているわけではありません。

体重変化と筋肉量変化の違い

体重は水分量、食事量など様々な要因で変動しますが、筋肉量は短期間で大きく変化することはありません。

実際には、サウナに入ることで筋肉が落ちるということはありません。むしろ、適切なサウナの利用は、筋肉の成長や回復を促す効果も期待できます。次の章からは、サウナが筋肉にもたらす効果について詳しく解説していきます。

サウナと筋肉のメカニズム

サウナに入ると、体温が上昇し大量の汗をかきますが、筋肉が溶けて流れ出ているわけではありません。 体重減少は、主に水分が失われたことによるものです。体温上昇により代謝が活発化しますが、筋肉が分解されるほどの影響はありません。
サウナと筋肉の関係を理解し、正しくサウナを利用することで、健康的な体づくりに役立てることができます。

サウナが筋肉にもたらす効果

①疲労回復効果

サウナは、筋肉の疲労回復を促す効果も期待できます。そのメカニズムは以下の通りです。

効果メカニズム
老廃物の排出促進サウナの高温環境によって発汗が促され、体内に溜まった疲労物質(乳酸など)が排出されやすくなります。
血行促進効果サウナの熱によって血管が拡張し、血行が促進されます。これにより、筋肉への酸素供給が向上し、疲労回復が早まります。

これらの効果により、サウナは運動後の筋肉痛や疲労感を軽減する効果も期待できます。

老廃物の排出促進

サウナに入ると、大量の汗をかきますよね。 この汗には、実は老廃物が含まれています。
運動などで筋肉を使った後には、体内に疲労物質である乳酸が溜まります。 サウナに入ると汗とともに、この乳酸などの老廃物を排出することができます。

  • 乳酸
    運動などで筋肉が疲労する際に生成される
  • アンモニア
    体内でタンパク質が分解される際に生成される
  • 尿素
    体内でタンパク質が代謝される際に生成される

サウナでこれらの老廃物を排出することで、疲労回復を促すだけでなく、筋肉痛の軽減や筋肉の成長をサポートする効果も期待できます。

血行促進効果

サウナの熱によって体温が上昇すると、体は体温を下げようと皮膚の血管を広げます。 これにより、血液の循環が活発になり、全身に酸素や栄養が効率的に届けられるようになります。

STEP
血行促進

サウナの熱で血管が拡張

STEP
栄養供給

血流促進により、筋肉に酸素や栄養が行き渡る

STEP
疲労回復

老廃物の排出が促される

この血行促進効果は、筋肉の疲労回復を早める効果も期待できます。 激しい運動後には、筋肉中に疲労物質である乳酸が溜まりますが、血行が促進されることで、これらの老廃物が速やかに排出され、筋肉痛の軽減や疲労回復を早める効果が期待できます。

②筋肥大を促す効果

サウナは、ただリラックスできるだけでなく、実は筋肥大を促す効果も期待できます。
サウナの高温環境下では、私たちの体は体温を一定に保とうと様々な反応を起こします。その一つが、成長ホルモンの分泌です。成長ホルモンは筋タンパク質の合成促進や分解抑制など、筋肉の成長や修復に深く関わっており、分泌量が増えることで筋肥大を促進する効果が期待できます。
サウナによって成長ホルモンの分泌が促進されれば、筋トレの効果を高め、より効率的に筋肉を大きくすることが期待できます。

成長ホルモン分泌による様々な効果

サウナに入ると、体温が上昇し、身体は軽いストレス状態になります。 このとき、筋肉の成長や修復を促す成長ホルモンの分泌が促進されます。 成長ホルモンには、以下のような効果があります。

効果説明
筋タンパク質の合成促進筋肉の成長を促し、筋肥大を助けます。
基礎代謝の向上太りにくい体作りをサポートします。
美肌効果コラーゲンの生成を促進し、肌にハリと弾力を与えます。
疲労回復効果筋肉の修復を促進し、疲労回復を早めます。

サウナを利用することで、これらの効果を高め、より効率的に筋肉を成長させる効果が期待できます。

③リラックス効果

サウナには、心身をリラックスさせる効果も期待できます。
サウナの温熱効果により、身体が温められ、筋肉の緊張が緩和され、リラックス効果が得られます。

ストレス軽減

サウナには、肉体的疲労だけでなく、精神的なストレスを軽減する効果も期待できます。
現代社会において、ストレスは心身の健康を大きく左右する要因の一つです。ストレスを適切に解消できない状態が続くと、自律神経のバランスが乱れ、様々な不調を引き起こす可能性があります。
サウナ浴によるストレス軽減効果とそのメカニズムをご紹介します。

効果メカニズム
リラックス効果サウナの高温環境により副交感神経が優位になり、心身がリラックス状態に導かれます。
血行促進効果サウナの熱によって血管が拡張し、血行が促進されます。全身の血流が改善されることで、酸素供給が向上し、疲労物質の排出も促されます。
精神安定作用サウナ浴中は、何も考えずにリラックスできる時間と空間を提供します。デジタルデトックス効果も期待できます。

これらの相乗効果によって、サウナはストレス軽減に効果を発揮すると考えられています。日々のストレスや疲労を感じている方は、サウナを生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

サウナと筋トレを組み合わせるメリット・デメリット

サウナと筋トレを組み合わせるメリット

サウナと筋トレを組み合わせることには、以下のようなメリットがあります。

  1. ウォーミングアップ効果
    サウナの熱によって筋肉の温度が上昇し、柔軟性が向上するため、怪我の予防につながります。
  2. クーリングダウン効果
    サウナの熱によって血行が促進され、疲労物質の排出が促されるため、筋肉痛の緩和に役立ちます。

サウナを利用することで、筋トレの効果を高めつつ、身体への負担を軽減することができます。
それぞれの効果について詳しく解説します。

ウォーミングアップ効果

サウナは、筋トレ前のウォーミングアップとしても効果的です。 サウナに入ると体温が上昇し、血行が促進されます。 この状態で行う筋トレは、筋肉や関節の柔軟性を高め、怪我のリスクを減らす効果も期待できます。 筋トレ前にサウナに入ることで得られる効果をまとめると、以下の通りです。

  • 体温上昇
    基礎代謝が上がり、脂肪燃焼効果も高まります。
  • 血行促進
    筋肉や関節への酸素供給が向上し、パフォーマンスアップに繋がります。
  • 筋肉や関節の柔軟性向上
    怪我のリスクを減らし、可動域を広げることで、より効果的なトレーニングを行うことができます。
  • パフォーマンス向上
    ウォーミングアップ効果により、より高い負荷のトレーニングにも挑戦できるようになります。

このように、サウナには筋トレの効果を高める効果も期待できます。

クーリングダウン効果

サウナは、筋トレ後のクーリングダウンにも効果的です。筋トレ後は、筋肉に疲労物質が溜まり、体温も上昇しています。 サウナの温熱効果によって血行が促進され、疲労物質の排出が促されるため、筋肉痛の軽減や疲労回復の促進効果が期待できます。

クーリングダウンによる効果メカニズム
筋肉痛の軽減血行促進による疲労物質の排出促進
疲労回復の促進血行促進による筋肉への酸素供給の向上

また、サウナの温かい環境でリラックスすることで、心身ともにリラックスできます。筋肉の緊張が和らぎ、柔軟性が向上するため、怪我の予防にも役立ちます。

サウナと筋トレを組み合わせるデメリット

サウナと筋トレの組み合わせは多くのメリットがある一方、注意すべき点もあります。
筋トレの効果を最大限に高めるためには、以下のデメリットを理解しておくことが重要です。

  • 脱水症状のリスク
  • 筋トレ効果低下のリスク

それぞれのデメリットについて詳しく解説します。

脱水症状のリスク

サウナに入ると、大量の汗をかき体温が上昇します。 しかし、この汗は水分だけでなく、体内の電解質も一緒に排出されているのです。 電解質が不足すると、筋肉の痙攣や疲労感、めまいなどの症状を引き起こす可能性があります。 最悪の場合、熱中症に陥るリスクもあるため注意が必要です。
サウナ利用時に起こりうる脱水症状と症状が出た時の対処法をまとめました。

症状対処法
めまい涼しい場所に移動し、安静する
吐き気水分・電解質を補給する
筋肉の痙攣痙攣している部分をマッサージする
意識障害直ちに医療機関へ搬送する

これらのリスクを避けるためにも、こまめな水分・電解質補給を心がけましょう

筋トレ効果低下のリスク

サウナに入るタイミングや時間、体調によっては、筋トレの効果を十分に得られないリスクがあります。
特に脱水症状の状態で筋肉のパフォーマンスが低下し、筋トレの効果が半減してしまう可能性があります。水分補給に加え、適切な休憩を取ることも重要です。
サウナに入る際は、自身の体調と相談しながら、無理のない範囲で行うように心がけましょう。

筋トレの効果を高めるサウナの正しい入り方

筋トレ前後のサウナはどちらが良いか

サウナに入るタイミングは、目的に合わせて選ぶことが大切です。筋トレの効果を最大限に高めたい場合は、以下の表を参考にしてみてください。

タイミングメリットデメリットおすすめの人
筋トレ前・ウォーミングアップ効果
・柔軟性向上
・体力消耗のリスク
・脱水症状のリスク
・短時間の利用
・低い温度設定
筋トレ後・疲労回復効果
・筋肉痛軽減効果
・筋トレ効果低下の可能性・長時間の利用
・高い温度設定

筋トレ前にサウナに入る場合は、短時間・低温にとどめ、軽いストレッチなどを組み合わせるようにしましょう。筋トレ後にサウナに入る場合は、十分な水分補給を心がけ、体の状態に合わせて無理のない範囲で利用することが大切です。

サウナの効果的な利用頻度

サウナの効果を最大限に引き出し、安全に利用するためには、適切な利用頻度を心がけることが重要です。
個人差はありますが、一般的には週に2~3回程度の利用が推奨されています。毎日サウナに入るよりも、休養日を挟むことで、体の回復を促し、より効果を実感しやすくなります。

頻度効果と体の負担
毎日効果を感じにくい、体の負担が大きい可能性も。
週2~3回疲労回復や筋肥大促進に効果的。
体の負担も少なくおすすめ。
月1~2回リラックス効果を感じやすい。

サウナの効果や体の負担は、頻度だけでなく、サウナ室の温度や滞在時間、体調によっても大きく異なります。自身の体調と相談しながら、無理のない範囲でサウナを楽しむようにしましょう。

水分補給の重要性

サウナの効果を最大限に引サウナに入ると大量の汗をかき、体内の水分が失われます。水分が不足すると、以下のような症状が現れる可能性があります。

症状詳細
脱水症状めまい、ふらつき、吐き気など
熱中症体温調節機能が乱れ、高体温になる
筋痙攣筋肉がけいれんする

これらの症状を防ぐためにも、サウナに入る前後はもちろんのこと、サウナに入っている間もこまめな水分補給が欠かせません。具体的には、以下のポイントを意識しましょう。

  • サウナに入る前にコップ1杯程度(200ml程度)の水を飲む。
  • サウナに入っている間は、喉の渇きを感じる前に、10分~15分おきにコップ半分程度(100ml程度)の水を飲む。
  • サウナから出た後も、コップ1杯程度(200ml程度)の水を飲む。

また、水だけでなく、スポーツドリンクなどでナトリウムやミネラルを補給するのも効果的です。
適切な水分補給を行うことで、サウナの効果を最大限に引き出し、安全に楽しむことができます。

サウナ室での適切な温度と時間

サウナの効果を最大限に引き出し、かつ安全に利用するためには、サウナ室内の温度と滞在時間に注意することが重要です。

温度帯時間説明
80℃~90℃5~10分一般的なサウナの温度設定です。初心者の方はまずこの温度帯で、短い時間から始めましょう。
100℃~3~5分高温サウナです。サウナに慣れている方でも、無理せず短い時間で休憩を挟むようにしましょう。

サウナ室内の温度と時間は目安であり、体調や体質によって調整することが大切です。めまいや吐き気を感じたら、無理をせず退出しましょう。

まとめ:サウナを賢く活用して、理想の体へ

サウナは、正しく利用すれば、筋トレの効果を高め、理想の体作りをサポートしてくれる強力なツールになります。
効果を最大限に引き出すためのポイントは以下の通りです。

筋トレ前

  • サウナはウォーミングアップとして効果的
  • こまめな水分補給を心がける

筋トレ後

  • サウナはクールダウンとして効果的
  • 80〜90℃で10分程度を目安に

サウナの効果的な利用頻度は週に2~3回程度が目安です。
サウナのメリットとデメリット、注意点を守りながら、筋トレの効果を高め、疲労回復を促し、心身ともにリフレッシュしましょう。
サウナを上手に活用して、理想の体を実現させましょう。

執筆者

注文住宅会社での20年以上の経験とサウナ好きがこうじて、サウナストーブを独自企画。実際にフィンランドやエストニアへの視察を行い本場のサウナ文化を感じた上で、フィンランド式のサウナストーブを製品化。ストーブの販売から設置、ブース施工までお任せください!

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