運動後の疲労は水風呂で解消!サウナ以外にも役立つアイスバスの効果

日々のトレーニングで、もっと効率的に疲労を回復させたいと思っていませんか? 多くの人がサウナ後のリフレッシュ法として知る水風呂ですが、実はその真価はアスリートの疲労回復にこそあります。
今回は、トップアスリートも実践する水風呂の科学的な効果と、安全に活用するためのポイントを解説します。
運動での疲労を回復!アスリートの水風呂活用法

水風呂はサウナだけでなく、スポーツの分野でも疲労回復やパフォーマンス向上のために積極的に活用されています。特に、アスリートが体を冷やすために行う「アイスバス(氷風呂)」は、その代表的な方法です。
昔から存在していた「寒冷療法(クライオセラピー)」が、近代スポーツ科学の発展とともに再評価され、体系的に取り入れられるようになりました。
サウナ後の水風呂は「ととのう」という感覚的な効果も大きいですが、スポーツ後の水風呂は、科学的な観点から疲労回復を目的として利用されています。
運動後に水風呂に入るメリット

運動後の水風呂には以下のようなメリットがあります。
- 筋肉の炎症を抑える
激しい運動の後、筋肉には微細な損傷や炎症が起こります。水風呂で体を冷やすと、この炎症が抑えられ、筋肉の痛みや腫れを和らげる効果が期待できます。アイシングと同様の作用を全身に行えるのが大きなメリットです。
- 疲労回復を早める
冷たい水に入ることで血管が一時的に収縮し、水から出ると血管が拡張します。この作用によって血行が促進され、筋肉に溜まった疲労物質が排出されやすくなります。
- 体温を調節する
運動で上がった体温を素早く下げることで、熱中症のリスクを減らし、身体の過熱状態をリセットします。これは、特に暑い時期の運動後や、短い時間で次の試合に備える必要がある場合に有効です。
運動後の水風呂の注意点

- 筋トレ後の水風呂は短時間がおすすめ
筋トレ後の水風呂は、疲労軽減や筋肉痛緩和には効果的ですが、筋肥大や筋力アップを目的とする場合は、筋肉の成長を妨げる可能性があるため、1~2分程度の短時間にとどめるのが良いでしょう。
- 疲労困憊時・体調が悪い時・持病がある場合は無理しない
急な体温変化は体に負担をかけるため、疲労困憊している時や体調がすぐれない時、持病がある場合は無理をしないようにしましょう。特に高血圧、心臓病、糖尿病などの循環器系の疾患がある方は、冷水刺激による「冷水ショック」で心拍数や血圧が急激に変動し、心臓発作や脳梗塞のリスクが高まります。必ず医師に相談してから行いましょう。
- 適切な水温と時間
水温は10〜15℃が最も効果的とされています。これより低すぎると、血管が過剰に収縮し、逆効果になったり、心臓への負担が増す可能性があります。初心者は16〜18℃から始め、徐々に体を慣らしていくことが推奨されます。
入浴時間は5〜15分が目安です。初めての場合は3〜5分から始めましょう。20分以上の長時間は低体温症や凍傷のリスクが高まるため避けるべきです。
- 入浴後も要注意
アイスバスから出た後は、体が冷えているため、すぐに熱いシャワーを浴びたり、熱い湯船に浸かったりするのは避けましょう。温度感覚が麻痺している可能性があり、火傷のリスクがあります。まずはタオルで体を拭き、ゆっくりと自然に体温が上がるのを待ちましょう。
また、水風呂に入ると、体内の水分が失われることがあります。入浴後は、温かい飲み物や常温の水を飲んで、しっかりと水分補給を行いましょう。
運動後の水風呂 導入事例
近畿大学水上競技部

近畿大学水上競技部にブロスサウナの冷エールを導入いただきました。
練習後の体温調整や筋肉のケアを効果的にサポートし、選手たちのパフォーマンス向上に貢献できることを期待しています。
以下の記事でもご紹介していますのでぜひチェックしてみてください。

北海道コンサドーレ札幌
北海道コンサドーレ札幌でもアイスバスを取り入れているそうです。このチームに限らず様々なサッカーチームで、選手の疲労回復や怪我のケアを目的として、練習施設やクラブハウスにアイスバスが導入されています。
オリンピック 選手村
オリンピックの選手村には、複数のアイスバスが設置され、世界中のアスリートが利用しています。2021年に開催された東京オリンピックでは、トライアスロン会場にもアイスバスが導入され、選手たちはレース後の体温調整や疲労回復に利用しました。
自宅でできる運動後の水風呂

様々なアスリートが運動後の水風呂を導入していますが、ご自宅の浴槽でも水を張り氷を入れて水温を10~15℃に調整すればアイスバスの効果を感じることができます。
ブロスサウナのアイスバス「冷エール」はご自宅の浴槽に給排水のホースを2本入れるだけで手軽にアイスバスを楽しむことができます。
まとめ:運動のリカバリーにも効果的な水風呂

サウナ後の「ととのう」水風呂とは異なり、アスリートの水風呂は科学に基づいた「リカバリーツール」として、パフォーマンスを支える重要な役割を果たしています。
適切な知識と注意点を守れば、私たちも日々の運動やトレーニングに水風呂を取り入れ、効率的に体をケアすることができます。
今日からあなたもアスリートに倣って、賢くクールダウンしてみませんか?