夢を叶える！サウナ開業にかかる費用を徹底解説

2024年7月10日2024年9月19日

1. はじめに：サウナ開業ブームの到来！

空前のサウナブームが到来しています。サウナは、性別や年齢を問わず幅広い層に楽しまれるようになり、健康や美容への関心の高まりも相まって、一大レジャー産業として成長を続けています。

年代	サウナ利用経験率
20代	30%
30代	40%
40代	45%

（出典：サウナ総研調べ）

このような状況を受け、自分のサウナを持ちたい、こだわりのサウナ施設を経営したいと考える人が増えています。

一方で、サウナ開業は決して容易ではありません。多額の費用や複雑な手続き、そして成功までの道のりは、多くの困難を伴います。

そこで、この記事では、サウナ開業にかかる費用について詳しく解説していきます。

これからサウナ開業を目指す方にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。

2. サウナ開業にかかる費用を徹底解説

(1) 初期費用：いくらかかる？内訳を解説

– ①物件取得費/保証金

サウナを開業するには、当然ながら店舗となる物件が必要です。物件取得費や保証金は、開業場所や広さによって大きく変動します。

例えば、都会の一等地で広々としたサウナを作るのと、郊外の住宅街でこぢんまりとしたサウナを作るのとでは、物件取得費は大きく異なるでしょう。

立地	面積	想定賃料（坪単価）	想定保証金（賃料の6ヶ月分）
都心部	50坪	20,000円	6,000,000円
郊外	30坪	8,000円	1,440,000円

表はあくまで目安ですが、物件取得費や保証金は初期費用の中でも大きな割合を占めることが分かります。

物件取得にかかる費用を抑えるためには、郊外や駅から少し離れた場所を選ぶ、居抜き物件を探すといった方法も考えられます。

– ②サウナ設備費

サウナ設備費は、サウナ室の広さや種類、グレードによって大きく変動します。主な内訳と費用相場は以下の通りです。

設備	費用相場
サウナストーブ	50万円～200万円
サウナストーン	5万円～20万円
ベンチ	10万円～50万円
水風呂	20万円～100万円
照明・音響設備	10万円～50万円
その他	10万円～

例えば、本格的なフィンランド式サウナを導入する場合は、高性能なサウナストーブや自動ロウリュシステムが必要になるため、費用は高額になる傾向があります。

一方で、コンパクトなサウナ室で、シンプルな設備で済ませる場合は、費用を抑えることも可能です。

サウナ設備を選ぶ際には、予算とコンセプトに合わせて、最適なものを選定していくことが重要です。

– ③内装工事費

サウナ室だけでなく、待合室や浴室、更衣室など、お客様に快適に過ごしていただくための空間作りも重要です。内装工事費は、これらの空間デザインや使用する素材によって大きく変動します。

工事内容	費用相場
全体設計費	30～50万円
受付・待合室	50～150万円
サウナ室以外	100～300万円
その他（照明、電気工事など）	50～100万円

例えば、浴室のタイルを高級なものに変えたり、凝った内装にしたりすると、その分費用は高くなります。予算に合わせて、素材を選んだり、シンプルなデザインを採用したりするなどの工夫も必要です。内装は顧客満足度に直結する要素の一つなので、予算配分は慎重に行いましょう。

– ④許認可費用

サウナを開業するには、いくつかの許認可を取得する必要があります。許認可の取得には、それぞれ費用が発生します。主な許認可と費用の目安は以下の通りです。

許認可	内容	費用目安（概算）
建築基準法	サウナ室の広さや構造に関する基準	数十万円〜
消防法	火災予防に関する基準	数万円〜
公衆浴場法	サウナが公衆浴場となる場合	数十万円〜

※許認可費用は、施設の規模や地域によって異なります。

公衆浴場法は、不特定多数の人が利用する温浴施設を営業する場合に必要となる許認可です。サウナのみの営業でも、水風呂やシャワーなどを設置する場合には、公衆浴場法の適用を受ける可能性があります。

これらの許認可を取得するには、それぞれ必要な書類を揃えて、管轄の行政機関に申請する必要があります。手続きには時間がかかる場合もあるため、余裕を持って準備を進めるようにしましょう。

– ⑤広告宣伝費

サウナ開業において、お客様に認知していただき、集客につなげるためには、広告宣伝費は欠かせません。開業時だけでなく、安定した集客のためにも継続的な広告活動が重要になります。具体的には、以下のような方法が考えられます。

広告宣伝方法	内容	費用相場
チラシ配布	近隣住民へのポスティングなど	数万円～
インターネット広告	Google,Yahoo!などへの掲載	数万円～数百万円
SNS広告	Facebook,Instagramなどへの掲載	数千円～
雑誌広告	サウナ専門誌などへの掲載	数万円～数十万円

広告宣伝費は、予算やターゲット層、宣伝方法によって大きく異なります。開業前に綿密な計画を立て、効果的な広告宣伝活動を行いましょう。

(2) ランニングコスト：毎月の運営費用を解説

– ①人件費

サウナ施設の運営には、お客様への対応や施設管理など、様々な業務が発生します。そのため、人件費はランニングコストの中でも大きな割合を占めます。

人件費を抑えるためには、以下の様な方法が考えられます。

従業員形態	メリット	デメリット
正社員	長期的な雇用で安定した人材確保が可能	給与や社会保険料などの負担が大きい
アルバイト	人員調整がしやすい	教育コストや定着率の低さが課題となる場合がある

人員体制は、サウナの規模や営業時間、サービス内容によって最適な形が異なります。例えば、小規模なサウナで、オーナー自身も運営に携わる場合は、アルバイト中心の体制で人件費を抑えられるでしょう。一方、大規模な施設で、質の高いサービス提供を目指す場合は、経験豊富な正社員を配置する必要があるかもしれません。

– ②光熱費

サウナ経営において、光熱費はランニングコストの中でも大きな割合を占めます。特にサウナストーブは多くの電力を使用するため、電気料金は大きな負担となるでしょう。

項目	内訳例
電気料金	サウナストーブ、照明、エアコン、その他電気設備
ガス料金	ボイラー、給湯器
水道料金	シャワー、水風呂、その他

光熱費を抑えるためには、省エネタイプのサウナストーブの導入や、照明をLEDに切り替えるなどの工夫が必要です。また、営業時間を工夫したり、シャワーの使用時間に関する注意書きを掲示するなどして、お客様に節水のご協力をお願いするのも効果的です。

– ③消耗品費

サウナ施設の運営には、お客様に快適に過ごしていただくための様々な消耗品が必要です。毎月の運営費として、これらの消耗品にかかるコストもしっかりと計算しておきましょう。

消耗品費として計上される主な項目は以下の通りです。

項目	内容
タオル	バスタオル、フェイスタオル
アメニティ	シャンプー、コンディショナー、ボディソープ、化粧水、乳液など
サウナ用品	アロマオイル、サウナハット、サウナマット
清掃用品	洗剤、消毒液、ゴミ袋など
その他	ビニール袋、飲料水、軽食

消耗品費は、お客様の利用頻度やサービス内容によって大きく変動します。例えば、タオルの貸し出し枚数やアメニティの種類を増やすほど、コストは増加します。コストを抑えるためには、業務用サイズを購入したり、質を落とさずに価格の安いものを探したりするなど、工夫が必要です。

– ④賃料

サウナビジネスにおいて、賃料はランニングコストの中でも大きな割合を占める費用となります。立地や広さによって賃料は大きく変動するため、開業前に綿密な計画と計算が必要です。

立地	面積	想定賃料
都心の一等地	100㎡	100万円～
郊外の住宅地	50㎡	30万円～

例えば、都心の一等地で100㎡の物件を借りると、賃料は100万円を超えることも珍しくありません。一方、郊外の住宅地であれば、賃料を抑えることも可能です。

賃料を抑えるためには、以下の方法が考えられます。

郊外の物件を選ぶ
駅から少し離れた物件を選ぶ
小規模な物件を選ぶ

しかし、賃料だけで物件を選ぶのは危険です。集客の可能性やターゲット層などを考慮し、最適な立地と賃料のバランスを見極めることが重要です。

– ⑤水道代

サウナ経営において水道代は、お客様に快適な空間を提供するために必要不可欠なコストの一つです。特に、サウナやシャワーなど大量の水を使用するため、水道料金が経営を圧迫する可能性も考えられます。

一般的なサウナ施設における水道代の目安は、以下の通りです。

規模	月額水道料金の目安
小規模（10人以下）	2万円～5万円
中規模（10人～30人）	5万円～10万円
大規模（30人以上）	10万円～

水道代は、施設の規模や利用者数、営業日数、水風呂の頻度などによって大きく変動します。例えば、水風呂を頻繁に入れ替える場合や、シャワーの使用時間が長い場合は、水道代が高くなる傾向にあります。

そのため、開業前に水道料金の目安を把握しておくことが重要です。水道局の料金体系を確認したり、類似施設の事例を参考にしたりするなどして、事前にしっかりとシミュレーションを行いましょう。

– ⑥広告宣伝費

サウナ開業において、集客は非常に重要です。しかし、ただお店を開けばお客さんが来るわけではありません。安定した集客を実現するためには、広告宣伝費を計画的に計上する必要があります。具体的には、以下のような媒体への掲載費用が考えられます。

媒体	特徴	費用相場
リスティング広告	検索エンジンで特定のキーワードに連動して表示される広告	クリック単価数百円〜
SNS広告	Facebook、InstagramなどのSNSで配信する広告	1日数千円〜
チラシ・ポスティング	地域に密着した宣伝が可能	数万円〜
雑誌・フリーペーパー	ターゲット層に絞った広告展開が可能	数万円〜

これらの媒体を効果的に活用することで、幅広い層へアプローチできます。開業当初は認知度向上のため、積極的に広告宣伝費をかけることも検討しましょう。一方、口コミによる集客も見逃せません。顧客満足度を高めることで、広告費を抑えながら、長期的な集客を実現できる可能性があります。

– ⑦メンテナンス費用

サウナ施設は、お客様に快適で安全な環境を提供するために、定期的なメンテナンスが欠かせません。メンテナンス費用として、具体的に以下の項目が考えられます。

項目	内容	頻度例
サウナストーブ	点検・清掃、部品交換	定期点検（年1回～）、必要に応じて
水風呂	水質検査、清掃、フィルター交換	定期清掃（月1回～）、必要に応じて
電気設備	点検、修理	定期点検（年1回～）、必要に応じて
給排水設備	点検、清掃、修理	定期点検（年1回～）、必要に応じて
内装・外装	修繕、清掃	必要に応じて

これらのメンテナンスを怠ると、設備の故障や劣化につながり、結果として高額な修理費用や営業停止に陥る可能性もあります。安全性を確保し、お客様に快適な空間を提供し続けるためにも、計画的にメンテナンス費用を計上しておくことが重要です。

(3) 資金調達の方法

– ①自己資金

サウナ開業資金の中でも、自己資金は特に重要な要素です。自己資金とは、開業時にご自身ですでに準備できている資金のことを指します。

自己資金は、金融機関からの融資を受ける際にも、大きな影響を与えます。自己資金の割合が高いほど、事業計画の信頼性や返済能力が高いと判断され、融資を受けやすくなるだけでなく、低金利での融資を受けられる可能性も高まります。

自己資金比率	融資への影響
高い	融資を受けやすい。低金利での融資を受けやすい融資額を増額しやすい。
低い	融資を受けにくい。高金利での融資になりやすい。希望する融資額を受けられない可能性がある

自己資金は、開業時の資金だけでなく、事業初期の運転資金にも充当できます。開業当初は、顧客獲得や運営の安定化に時間がかかる場合があり、十分な収益を上げるのが難しい時期です。自己資金を確保しておくことで、事業の安定化までの運転資金を賄うことができます。

サウナ開業を成功させるためには、自己資金を計画的に準備し、自己資金比率を高めることが重要です。

– ②融資：日本政策金融公庫、銀行融資

サウナ開業に必要な資金を自己資金のみで賄うことは難しいケースもあります。そんな時に頼りになるのが、融資制度です。代表的なものとして、日本政策金融公庫と銀行融資が挙げられます。

機関名	概要	特徴
日本政策金融公庫	中小企業や創業者のための融資制度	比較的低金利で、創業融資にも積極的
銀行融資	民間金融機関による融資制度	審査は厳めだが、実績次第で低金利・高額融資も可能

日本政策金融公庫は、創業間もない事業者でも利用しやすいのが特徴です。一方、銀行融資は、事業計画の具体性や収益性などが厳しく審査されます。

どちらの融資制度も、自身の事業計画や資金状況に合わせて、最適な選択をすることが大切です。融資を受ける際には、事前に専門家に相談し、適切なアドバイスを受けるようにしましょう。

– ③補助金・助成金制度の活用

サウナ開業資金の調達方法として、補助金・助成金制度の活用も検討してみましょう。これらの制度は、国や地方自治体が、新規開業や特定の事業に対して資金を給付するものです。返済不要である点が大きなメリットと言えるでしょう。

主な補助金・助成金制度は以下の通りです。

補助金・助成金制度名	概要
創業補助金	新規創業を行う際に、事業計画に基づいて設備投資や人件費の一部を補助
小規模事業者持続化補助金	小規模事業者が行う、経営計画に基づいた販路開拓や設備投資等を補助
IT導入補助金	ITツール導入による業務効率化を支援
サービス等生産性向上IT導入支援事業費補助金	サービス業における生産性向上のためのIT導入を支援
持続化補助金	新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業者が行う、事業継続のための取り組みを補助

これらの制度は、それぞれ要件や申請期間が異なります。事前に公的機関のウェブサイトや窓口で最新の情報を確認し、自身のサウナ開業計画に合った制度を活用しましょう。

注意点

申請には、事業計画書などの必要書類を提出する必要があります。
交付決定までに時間がかかる場合があるので、余裕を持った申請が必要です。

– ④クラウドファンディング

近年、インターネットを通じて資金を調達するクラウドファンディングは、サウナ開業においても注目されています。比較的少額から資金調達が可能であり、開業資金の一部として活用するケースが増えています。

クラウドファンディングには、主に以下の3つの種類があります。

種類	説明
寄付型	リターンはなく、純粋な支援として資金提供を受ける
投資型	事業への投資として資金提供を受け、リターンとして事業の成果に応じた利益配当などが受けられる場合がある
購入型	プロジェクト完成品やサービスなどの提供と引き換えに資金提供を受ける

サウナ開業においては、開業資金の一部を寄付型で募ったり、リターンにサウナの利用券やオリジナルグッズなどを設定した購入型で資金調達を行うケースが多く見られます。

クラウドファンディングは、資金調達だけでなく、開業前から多くの人にプロジェクトを知ってもらい、共感を集めることができる点も大きなメリットです。効果的に活用することで、サウナ開業に向けた機運を高め、成功へと繋げることが期待できます。

3. 初期費用を抑える賢い方法

(1) 居抜き物件の活用

初期費用の中でも大きな割合を占めるのが物件取得費用です。特に、スケルトン物件に入居して一から内装工事を行う場合は、高額な費用が発生します。

そこでおすすめなのが、居抜き物件の活用です。居抜き物件とは、以前のテナントが使用していた内装や設備をそのまま引き継げる物件のことです。

メリット	デメリット
初期費用を大幅に抑えられる	内装や設備の自由度が低い
開業までの期間を短縮できる	以前のテナントのイメージが残ってしまう可能性がある
設備投資のリスクを軽減できる

居抜き物件を探す際は、以前のテナントの業種や設備の状態をよく確認することが重要です。サウナ経営に適した設備が残っている場合は、初期費用を抑えつつ、スムーズに開業準備を進めることができます。

(2) 中古サウナ設備の導入

初期費用の中でも、サウナ設備にかかる費用は大きな割合を占めます。新品のサウナストーブや水風呂などを導入すると、高額な費用がかかってしまいます。そこで、初期費用を抑える方法として、中古サウナ設備の導入が挙げられます。

項目	新品価格の目安	中古価格の目安
サウナストーブ	50万円～	20万円～
水風呂	30万円～	10万円～

上記はあくまでも目安ですが、中古品であれば新品と比べて、費用を大幅に抑えられる可能性があります。ただし、中古サウナ設備を選ぶ際には、以下の点に注意が必要です。

状態の確認: 実際に現物を見て、動作確認などを行いましょう。
保証の有無: 保証があれば、万が一の故障時でも安心です。
設置費用: 中古品の場合、別途設置費用がかかる場合があります。

信頼できる業者から購入し、事前にしっかりと確認することが大切です。

(3) DIYでの内装工事

内装工事費はサウナ開業時の初期費用の中でも大きな割合を占めます。専門業者に依頼するとどうしても高額になりがちですが、DIYを取り入れることで費用を抑えることが可能です。

工程	DIYの可否	注意点
解体工事	△	専門知識が必要な場合があるため、一部のみDIYなど、状況に応じて判断しましょう。
電気工事	×	感電や火災の危険があるため、必ず専門業者に依頼しましょう。
塗装工事	〇	初心者でも取り組みやすい作業です。塗料の種類や塗り方などを事前に調べてから行いましょう。
タイル貼り	△	ある程度の技術と経験が必要です。事前に練習するなど、準備と計画が重要です。
照明器具の設置	△	照明器具の種類によっては、専門知識が必要な場合もあります。

DIYでどこまでできるかは、あなたのスキルや経験、そして工事の規模や内容によって異なります。可能な範囲でDIYを取り入れることで、費用を抑えながら理想のサウナ空間を作り上げることができます。

(4) ランニングコストを抑える工夫

ランニングコストは、一度削減できれば長期的に見て大きな効果を生み出します。ここではサウナ経営を成功に導く、具体的なコスト削減方法を紹介します。

項目	具体的な方法
人件費	・効率的なシフト制の導入・アルバイトの活用
光熱費	・省エネ設備の導入・ピーク時以外の電力会社契約の見直し
消耗品費	・業務用卸売業者との契約・アメニティの質を落とさず低価格なものへ変更
水道代	・節水シャワーヘッドの設置・利用客への節水協力依頼
広告宣伝費	・費用対効果の高いWeb広告の活用・SNSでの積極的な情報発信

これらの工夫を凝らすことで、収益を確保しやすくなるだけでなく、お客様へのサービス向上にも繋がる可能性があります。

(5) 補助金・助成金の活用

サウナ開業時に活用できる補助金・助成金制度は、開業地域や事業内容によって異なります。積極的に活用することで、初期費用を抑えることが可能です。

例えば、以下のような制度があります。

補助金・助成金名	概要
創業補助金	新規創業者の事業計画を審査し、事業資金の一部を補助する制度
小規模事業者持続化補助金	小規模事業者が行う、経営の持続化や発展に繋がる取り組みを支援する制度
事業再構築補助金	ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するため、事業再構築を支援する制度

これらの制度は、申請書類の準備や審査など、手間や時間がかかる場合もあります。事前に専門機関に相談し、適切なアドバイスを受けることが重要です。

4. サウナ開業を成功させるために

(1) ターゲットに合わせたコンセプト設計

サウナは、老若男女問わず幅広い層に楽しまれています。しかし、サウナと一言で言っても、その種類は多岐に渡ります。そのため、成功のためには、誰に、どのような体験を提供したいのかを明確にする必要があります。

ターゲット	コンセプト例	サウナの設備例
若年層	おしゃれな空間で「ととのう」体験を提供	最新式のサウナストーブ、スタイリッシュな水風呂
女性	美と健康を追求できる癒し空間を提供	ハーブサウナ、ミストサウナ、アロマサービス
サウナ上級者	本格的なサウナ体験を提供	高温サウナ、フィンランド式サウナ

例えば、若年層をターゲットにするなら、SNS映えするようなスタイリッシュな内装や、ロウリュイベントなどを開催すると良いでしょう。女性であれば、美容効果の高いハーブサウナやアロマを取り入れたり、パウダールームを充実させると効果的です。サウナ上級者であれば、本格的なフィンランド式サウナや、セルフロウリュができる設備が喜ばれます。

ターゲット層を明確化し、顧客のニーズに合ったコンセプトを設計することで、集客アップに繋がりやすくなります。

(2) 魅力的なサウナ設備の導入

サウナ室の種類は、大きく分けて下記の3種類です。それぞれに特徴があるので、ターゲットやコンセプトに合ったサウナ設備を選びましょう。

サウナの種類	特徴
ドライサウナ	室温が高く、湿度が低いサウナ。発汗作用が高く、短時間で汗を流したい方におすすめ。
ミストサウナ	室温が低く、湿度が高いサウナ。息苦しさがなく、リラックス効果が高い。肌に潤いを与えたい方におすすめ。
スチームサウナ	蒸気で満たされたサウナ。高い保湿効果があり、美肌効果が期待できる。

サウナストーンやアロマ水など、付帯設備にもこだわると、より顧客満足度を高めることができます。

近年では、ロウリュやオートロウリュといった、熱したサウナストーンに水をかけて水蒸気を発生させることで体感温度を上げる演出も人気を集めています。

さらに、水風呂や外気浴スペースにもこだわれば、より快適なサウナ体験を提供できます。

(3) 集客戦略：SNS活用、イベント開催

集客はサウナ経営において非常に重要です。特に開業当初は、積極的に認知度を高め、顧客を獲得していく必要があります。近年主流となっているSNSの活用方法や、顧客の心を掴むイベント開催の例をご紹介します。

手段	具体的な方法
SNS活用	・Instagramでサウナ室や外気浴の様子を魅力的に投稿
	・サウナハットやタオルなど、写真映えするグッズ販売
	・Twitterで割引キャンペーンや新メニュー情報を発信
	・フォロワー限定のイベントやクーポン配布で顧客との繋がりを作る
イベント開催	・ヨガや瞑想など、サウナと親和性の高いイベント
	・アウフグースイベントで特別な熱波体験を提供
	・サウナ愛好家が集まる交流イベント
	・地元の企業と連携したイベント

魅力的なコンテンツを発信し続け、顧客との接点を増やすことで、新規顧客の獲得だけでなくリピーター獲得にも繋がります。

(4) 顧客満足度を高めるサービス

サウナ経営を成功させるには、顧客満足度を高めることが重要です。顧客が「また来たい」と思えるようなサービスを提供することで、リピーター獲得、ひいては売上アップへと繋げることができます。

顧客満足度を高めるサービスの例として、以下のようなものが挙げられます。

サービス内容	説明
多様なアメニティの提供	シャンプー、コンディショナー、ボディソープの種類を充実させたり、化粧水などのアメニティを置くことで顧客満足度を高めます。
くつろぎスペースの充実	サウナ後の休憩スペースを充実させることで、顧客がより長く滞在し、リラックスできる空間を提供します。
飲食物の提供	軽食や飲み物を提供することで、顧客の利便性を向上させます。
イベントの実施	サウナヨガやアウフグースなど、サウナ室を使ったイベントを実施することで顧客体験を向上させます。
スタッフのホスピタリティ向上	スタッフの接客態度や言葉遣いを改善することで、顧客に快適な時間を過ごしてもらうための工夫をします。

これらのサービスを充実させることで、顧客に「また来たい」と思ってもらえるような、魅力的なサウナ施設を目指しましょう。