自宅サウナの電気代は高い?ランニングコストを徹底解説

目次

1. はじめに

自宅サウナの人気が高まっている背景

自宅にサウナを設置する人が増えています。従来は一部の愛好家のものというイメージが強かった自宅サウナですが、なぜこれほどまでに人気が高まっているのでしょうか。

その背景には、下記のような点が挙げられます。

要因説明
健康志向の高まりサウナは、血行促進や疲労回復、免疫力向上などの効果が期待できることから、健康志向の高まりとともに注目されています。
リラックスニーズの増加ストレス社会と言われる現代において、自宅で手軽にリラックスできる方法としてサウナが人気を集めています。
ライフスタイルの変化在宅時間の増加や、リモートワークの普及により、自宅で過ごす時間が増えたことも、自宅サウナ需要を後押ししています。
サウナ関連商品の充実比較的手軽に設置できるコンパクトなサウナや、設置費用を抑えたDIYサウナなど、様々なサウナ関連商品が登場したことも人気の理由です。

これらの要因が重なり、自宅サウナは従来のイメージを超えて、幅広い層に受け入れられつつあります。しかし、いざ自宅サウナの導入を検討するとなると、電気代が気になるという声も少なくありません。

電気代に関する不安の声が多い

自宅サウナの導入を検討する際、多くの人が気になるのが電気代ではないでしょうか。

実際に、インターネット上には、

  • 「自宅サウナの電気代って、やっぱり高いの?」
  • 「毎月いくらかかるのか不安…」
  • 「電気料金が跳ね上がったらどうしよう…」

といった声が多数寄せられています。

毎月の電気料金がどれくらい上がるのか、具体的なイメージがわかないと、導入に踏み切れないのも無理はありません。

2. 自宅サウナの種類と電気代

家庭用サウナの種類

家庭用サウナには、大きく分けて以下の2つの種類があります。

サウナの種類特徴温度湿度
ドライサウナ熱したサウナストーンに水をかけて水蒸気を発生させる。高温で乾燥した空気が特徴。80~100℃10~20%
ミストサウナスチーム発生器によって水蒸気を発生させる。比較的低温で高湿度のサウナ。40~50℃約100%

それぞれの特徴を踏まえて、自分に合ったサウナを選びましょう。

ドライサウナ

ドライサウナは、電気ヒーターでサウナストーンを加熱し、発生した熱で室温を上げるタイプのサウナです。室温は80~100℃程度と高温になり、湿度が低いのが特徴です。発汗作用が高く、体の芯から温まりたい方におすすめです。

ドライサウナの種類説明電気容量の目安
キャビン型サウナ木材や断熱材でできた個室型のサウナです。設置スペースが必要ですが、本格的なサウナ体験ができます。1.5kW~4.5kW程度
テント型サウナ折りたたみ式のテントにサウナヒーターを設置して使用します。コンパクトで収納にも便利です。1kW~2kW程度

電気容量の目安はあくまで参考値です。サウナの大きさや性能によって消費電力は異なります。

例えば、2.5kWのドライサウナを1時間使用した場合、1日あたりの電気代は以下のようになります。

(例)2.5kWのドライサウナを1時間使用した場合

電気料金プラン1kWhあたりの料金1日あたりの電気代
従量電灯B25円62.5円
従量電灯A30円75円

電気料金プランや使用時間によって電気代は大きく変動します。

ミストサウナ

ミストサウナは、電気ヒーターで水を沸騰させて蒸気を発生させるため、ドライサウナに比べて低い温度で発汗を促します。室温は40~50℃程度で、湿度が高く息苦しさを感じにくいのが特徴です。

サウナの種類消費電力1回あたりの電気代(30分)
ミストサウナ1,000W約27円

※電気料金は1kWhあたり27円(税込)で計算

上記の表はあくまで目安であり、使用する機種や電力会社、契約プランによって電気代は異なります。

ミストサウナはドライサウナに比べて運転時間が短く済む傾向があるため、電気代を抑えられます。また、設置スペースも比較的コンパクトで済むというメリットもあります。

サウナの種類別の電気代の目安

家庭用サウナは、大きく分けて「ドライサウナ」と「ミストサウナ」の2種類があります。それぞれ電気代に違いがあるので、設置前に確認しておきましょう。

サウナの種類電気代の目安
ドライサウナ1回あたり約100円~200円
ミストサウナ1回あたり約50円~100円

※ 電気料金は地域や契約プランによって異なります。

例えば、1kWhあたりの電気料金を30円とした場合、1回あたり6kWの電力を1時間使用するドライサウナであれば、電気代は約180円となります。一方、2kWの電力を1時間使用するミストサウナであれば、電気代は約60円です。

このように、一般的にはドライサウナの方が電気代が高くなる傾向があります。これは、ドライサウナの方が庫内温度を高く設定する必要があるためです。

具体的な計算例

例えば、1回45分、1kWあたりの電気料金を27円として、6kWタイプのドライサウナと1.5kWタイプのミストサウナの電気代を計算してみましょう。

サウナの種類消費電力1回の電気代
ドライサウナ(6kW)6kW × 0.75時間 = 4.5kWh4.5kWh × 27円/kWh = 約122円
ミストサウナ(1.5kW)1.5kW × 0.75時間 = 1.13kWh1.13kWh × 27円/kWh = 約31円

※ 表の値は目安です。実際の電気料金は契約プランや使用状況によって異なります。

このように、同じ時間使用した場合でも、消費電力の低いミストサウナの方が電気代は安くなります。 ご自身の利用頻度やサウナのタイプによって、電気代は大きく変わることが分かります。

3. 電気代を抑えるコツ

電気料金プランの見直し

自宅サウナの電気代を抑えるためには、契約している電気料金プランを見直すことも有効です。電力会社やプランによって料金体系は異なりますが、自宅サウナの使用が多い場合は、夜間や休日の電気料金が割安になるプランへの変更を検討しましょう。

プラン例時間帯電気料金の目安備考
通常プラン27円/kWh
夜間割引プラン夜間(22時~翌朝8時)15円/kWh
休日割引プラン土日祝日20円/kWh

上記はあくまで一例です。電力会社やプランによって具体的な料金や適用条件は異なります。自身のライフスタイルやサウナの使用時間帯に最適なプランを選び、電気料金の節約を目指しましょう。

省エネタイプのサウナを選ぶ

電気代を抑えるためには、省エネ性能の高いサウナを選ぶことが重要です。

サウナの消費電力は、主にヒーターの出力によって決まります。 出力の高いヒーターは短時間でサウナ室を温めることができますが、その分、消費電力も大きくなります。

タイプ出力電気代目安
低出力タイプ1.0kW~1.5kW22円~33円/時
高出力タイプ2.0kW~44円~/時

※電気料金は27.5円/kWhで計算

最近では、遠赤外線ヒーターやカーボンヒーターなど、従来のヒーターよりも効率的に熱を発生させることができる省エネタイプのヒーターを搭載したサウナも販売されています。

購入前に、 さまざまなタイプのサウナの消費電力や省エネ性能を比較検討するようにしましょう。

断熱性を高める

サウナ室の断熱性を高めることは、熱を逃がさないようにするために非常に重要です。効果的に断熱することで、設定温度までの到達時間を短縮し、電気代の節約に繋がります。

断熱材の種類特徴費用目安
グラスウール安価で施工しやすい約500円/m²
ロックウールグラスウールよりも断熱性・耐火性が高い約800円/m²
ウレタンフォーム高い断熱性を持つが、費用は高め約1,500円/m²

断熱材の施工は専門業者に依頼するのが安心ですが、DIYで費用を抑えることも可能です。 また、窓やドアなどの開口部からの熱損失を防ぐことも重要です。二重窓にする、断熱カーテンを設置するなどの対策を取り入れることで、より効果的に断熱性を高めることができます。

使用方法を工夫する

サウナの電気代を抑えるには、使用方法を工夫することも有効です。以下のポイントを参考に、賢くサウナを楽しみましょう。

工夫内容効果
予熱時間の短縮タオルやサウナウェアを予熱したり、事前に浴室を温めておく無駄な加熱時間を減らし、電気代の節約に繋がる
温度設定無理のない温度設定にする設定温度が高いほど、電気代も高くなる傾向がある
利用時間短時間集中型にする長時間の利用は電気代の無駄遣いになる可能性がある
水分補給サウナに入る前に水分補給をする脱水症状を防ぎ、サウナの効果を高めることで、結果的に利用時間の短縮に繋がる

上記はあくまで一例です。自身のライフスタイルやサウナの利用状況に合わせて、工夫してみてください。

4. 自宅サウナと施設利用のランニングコスト比較

施設利用にかかる費用

自宅サウナのランニングコストを考える上で、サウナ施設を利用した場合にかかる費用も比較対象として重要です。施設利用の場合、下記のような費用が発生します。

  • 交通費
  • 施設利用料

交通費は、自宅からの距離や移動手段によって大きく異なります。公共交通機関を使う場合と自家用車を使う場合では、ガソリン代や駐車料金なども考慮する必要があります。

施設利用料は、施設の規模や設備、曜日や時間帯によって異なります。

施設の種類利用料金の目安
公営の温浴施設500円~1,000円程度
民間のサウナ施設1,000円~3,000円程度
高級スパ施設5,000円~10,000円以上

回数券や会員制度を利用すれば割安になる場合もありますが、それでもある程度の費用はかかります。

これらの費用を考慮すると、頻繁にサウナを利用する場合、自宅サウナの方が費用を抑えられる可能性があります。

– 交通費

サウナ施設に通う場合、当然ですが施設までの交通費がかかります。

自宅から施設までの距離や交通手段によって費用は大きく変動します。

例えば、電車で片道300円の施設に週に2回通う場合、1ヶ月(4週間)の交通費は以下のようになります。

項目金額
片道料金300円
往復料金600円
週2回の利用1,200円
1ヶ月(4週間)の費用4,800円

このように、交通費だけでもまとまった金額になることがわかります。

自宅にサウナがあれば、この交通費を丸ごと節約できるため、長期的な視点で見ると大きなコストカットにつながります。

– 施設利用料

サウナ施設によって料金設定は異なりますが、一般的な日帰り温泉施設やスーパー銭湯の場合、以下のような料金体系であることが多いです。

施設の種類平均的な料金
日帰り温泉施設700円~1,500円程度
スーパー銭湯1,000円~2,000円程度
専門サウナ施設2,000円~4,000円程度

回数券や会員制度などを利用すれば、一回あたりの料金を抑えられる場合もあります。

また、施設によっては、タオルや館内着のレンタル料金、アメニティ料金などが別途発生するケースもあるため、事前に確認しておきましょう。

施設利用料は、利用頻度や施設のグレードによって大きく変動します。

長期的な視点でのコスト比較

自宅サウナは初期費用がかかりますが、長期的に見ると施設利用よりもコストを抑えられる可能性があります。

例えば、週に2回、1回あたり1,000円の施設を利用する場合、年間のコストは104,000円になります。

項目金額
利用頻度週2回
1回あたりの費用1,000円
年間費用104,000円

一方、自宅サウナの初期費用が50万円、ランニングコストが年間20,000円だった場合、5年間の総コストは60万円になります。

項目金額
初期費用500,000円
ランニングコスト(年間)20,000円
5年間の総コスト600,000円

つまり、5年以上自宅サウナを利用する場合は、施設利用よりもコストを抑えられる計算になります。もちろん、サウナの価格や利用頻度によって変化するため、ご自身の状況に合わせて検討する必要があります。

5. 自宅サウナのメリット

リラックス効果

自宅にサウナがあれば、好きな時に好きなだけサウナを楽しむことができます。 周囲を気にせず、自分のペースでリラックスできるのは、自宅サウナならではの魅力です。

サウナ浴によって得られるリラックス効果は以下の点が挙げられます。

  • 身体的なリフレッシュ効果
    • 温熱効果による血行促進効果
    • 筋肉の緊張緩和
    • 疲労物質の排出促進
  • 精神的なリフレッシュ効果
    • ストレスホルモンの減少
    • 気分転換
    • 睡眠の質向上

サウナ浴で心身のリフレッシュを促し、日々のストレスから解放されましょう。

健康効果

自宅にサウナがあれば、毎日手軽にサウナ浴を楽しむことができます。これにより、様々な健康効果が期待できます。

  • 血行促進効果: サウナの高温環境では、体の芯から温まり血行が促進されます。血行が良くなることで、冷え性や肩こりの改善、疲労回復効果などが期待できます。
  • 代謝アップ効果: サウナに入ると大量の汗をかきます。発汗によって老廃物が排出され、新陳代謝がアップします。
  • リラックス効果: サウナの熱と静かな空間は、心身のリラックスをもたらします。ストレスホルモンの分泌が抑制され、ストレス軽減効果も期待できます。
  • 睡眠の質向上: サウナ浴により体の深部体温が上昇し、その後、体温が下がっていく過程で眠気を誘発する効果があります。

サウナには、心身ともにリフレッシュできる効果があると言えます。毎日サウナに入ることで、健康的なライフスタイルを手に入れられるでしょう。

時間的自由

自宅にサウナがあれば、好きな時間帯に好きなだけサウナを楽しむことができます。

施設を利用する場合と比較した、時間的メリットをまとめました。

メリット自宅サウナ施設
好きな時間に利用できる
時間に縛られず、ゆっくり入れる
深夜や早朝でも利用可能×

施設の営業時間やアクセスの都合に縛られることなく、自分のペースでサウナを利用できるのは大きなメリットです。 仕事終わりに遅くなった場合でも、自宅にサウナがあれば、サウナを諦める必要はありません。 また、早朝にサウナに入ってから一日をスタートする、というようなことも可能です。 自宅サウナは、時間を有効活用したい方にとって、非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。

プライバシー確保

自宅にサウナがあれば、周りの目を気にすることなく、自分のペースでサウナを楽しむことができます。

メリットデメリット
人の目を気にせずリラックスできる設備投資が必要
好きな時間に利用できるランニングコストが発生する
衛生面で安心設置スペースが必要

不特定多数の人が利用する施設とは異なり、衛生面が気になる方でも安心して利用できます。また、一人で集中したい方や、家族やパートナーとの時間を大切にしたい方にとっても、プライベートな空間は大きなメリットと言えるでしょう。

6. まとめ

自宅サウナの電気代は、サウナの種類や使い方によって異なりますが、工夫次第で電気代を抑えながら楽しむことが可能です。
初期費用はかかりますが、自宅サウナは、施設利用に比べてランニングコストを抑えられ、長期的に見ると経済的と言えるでしょう。

項目
メリットデメリット
初期費用はかかるが、ランニングコストを抑えられる設置スペースが必要
自分のペースで好きなだけサウナを楽しめる
リラックス効果や健康効果が期待できる

自宅サウナは、時間や周囲を気にせず、自分のペースでサウナを楽しみたいという方にとって、魅力的な選択肢です。
ぜひ今回の記事を参考に、自宅サウナ導入を検討してみてはいかがでしょうか。

執筆者

注文住宅会社での20年以上の経験とサウナ好きがこうじて、サウナストーブを独自企画。実際にフィンランドやエストニアへの視察を行い本場のサウナ文化を感じた上で、フィンランド式のサウナストーブを製品化。ストーブの販売から設置、ブース施工までお任せください!

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