サウナー必見!もう迷わない「ととのいイス」選びの完全ガイド

水風呂の後に訪れる究極のリラックス状態を「ととのう」と呼びますが、この深い心身の調和を得るために、サウナ後の外気浴で座る椅子が極めて重要であることをご存知ですか?それが、通称「ととのいイス」と呼ばれる専用の休憩用チェアです。

今回は、このサウナ体験の質を左右する「ととのいイス」の定義から、自宅や施設に最適な一脚を見つけるための重要な選び方(姿勢・素材・耐久性)、さらにはリクライニングタイプ、アームチェアタイプなど4種類のタイプ別特徴、そして人気のおすすめ製品までを徹底解説します。最高のサウナライフを送るために、あなたにぴったりの「ととのいイス」を見つけましょう。

目次

サウナで使う「ととのいイス」とは?

「ととのいイス」とは、サウナ後の外気浴(休憩)の時間に座り、心身を深いリラックス状態、つまり「ととのった」状態へ導くために使用される椅子の通称です。
サウナ愛好家の間で生まれた言葉で、サウナ→水風呂→外気浴のサイクルを繰り返す中で、水風呂の後に体を休め、自律神経のバランスが整い、心と体が調和したような感覚を得るために不可欠なアイテムとされています。

サウナの「ととのいイス」選ぶポイント

「ととのう」とは、体と心が深いリラックス状態に入ることを指しますが、この外気浴の際に身体を安定した姿勢で支え、完全に脱力できるかどうかが、ととのい体験の質に大きく影響します。
ととのいイスを選ぶ際には、以下のポイントを考慮しましょう。

  • リラックスできる姿勢
    体のどこにも力が入らず、全身を脱力できる姿勢になれることが最も重要です。
    背中全体がしっかりと支えられる背もたれがある椅子が理想的です。背もたれのないベンチでは、上手に脱力できない可能性があります。
    リクライニング機能付きの椅子であれば、角度を調整して、心臓と膝が平行になりやすい「無重力状態」に近い姿勢(ゼログラビティポジション)を取ることができ、より深いリラックス感が得られます。
  • 素材と肌触り
    休憩時は体が濡れているため、耐水性や通気性の良い素材がおすすめです。樹脂製(プラスチック系)やメッシュ素材などは、水に強く乾きやすいです。
    肌に直接触れる部分の肌触りが良いことも大切です。悪いとストレスになり、リラックスを妨げます。
  • 耐久性
    濡れた状態で繰り返し使用するため、水に強いだけでなく、長期間使える耐久性の高さも重要です。

サウナをより快適に!「ととのいイス」に最適な椅子の種類

サウナ後の「ととのう」ための休憩に使われる椅子には、主に以下の4つの種類があります。
それぞれの特徴を知ることで、自分に合ったリラックス感や利用シーンに合った椅子を選ぶことができます。

リクライニングタイプ(インフィニティチェアなど)

究極の脱力とリラックスを追求したタイプ。背もたれと足置きの角度を無段階で調整できるものが多いです。深くリクライニングすることで、足が心臓より高い位置になる「ゼログラビティポジション(無重力状態)」に近い姿勢を取ることができます。
また、体全体を布やメッシュで支えるため、体圧が分散され、深くリラックスできます。

【こんな方におすすめ!】
「ととのい」体験を最も重視したい方、長時間ゆったりと休憩したい方。

アームチェアタイプ

多くの施設で採用されている、ベーシックで管理しやすいタイプ。背もたれと肘置き(アームレスト)が付いている、一般的な一人掛けの椅子です。多くはプラスチック(樹脂)製で、軽量かつ水に強く、丸洗いできるため施設での管理が容易です。
背もたれはわずかに傾斜しており、ある程度リラックスできる姿勢になっています。

【こんな方におすすめ!】
手軽さ・清潔さを重視する方、サウナ施設でよく見かける椅子で慣れている方。

アディロンダックチェア・ガーデンチェア

安定感とデザイン性を兼ね備えたタイプ。欧米発祥のアウトドアチェアで、座面が低く、背もたれが傾斜しており、肘置きが広いのが特徴です。深く腰を落とし、広い肘置きに腕をしっかり預けることで、自然な形で安定して座れます。
樹脂製や木製など素材のバリエーションがあり、自宅の庭やベランダにも馴染むデザイン性の高さも人気です。

【こんな方におすすめ!】
安定感とゆったり感を求める方、屋外での使用やデザイン性を重視する方。

ベッド・デッキチェアタイプ(サンラウンジャーなど)

完全に横になって休みたい方向けのタイプ。プールサイドやビーチで使われるような、完全に体を横たえられる寝椅子です。背もたれの角度を調整できるリクライニング機能が付いているものもあります。広いスペースが必要ですが、完全に寝転んで外気浴を楽しめます。

【こんな方におすすめ!】
体を完全に水平にして休みたい方、広々としたスペースを確保できる方。

サウナ設置したい方は要チェック!おすすめ「ととのいイス」

ここからはサウナの「ととのいイス」としておすすめの椅子をご紹介します。

コールマン(Coleman)インフィニティチェア

コールマンの「インフィニティチェア」は、サウナ愛好家にも人気の高い究極のリラックスチェアです。
最大の特徴は、無段階リクライニング機能です。背もたれを倒し、足を心臓より高く上げる「ゼログラビティ(無重力)ポジション」を取ることで、体圧が分散され、全身が宙に浮いたような深い脱力感が得られます。アームレスト下のレバーで好きな角度にロックできます。
また、シートには通気性・速乾性の高いメッシュ素材が採用されており、サウナやプールサイドといった水濡れ環境でも快適に使用できます。
設営・収納も簡単で、折りたたんでコンパクトになるため、持ち運びや収納にも優れています。究極の「ととのい」体験を求める方に最適な椅子です。

アダムス(ADAMS)アディロンダックチェア

アダムス(ADAMS)のアディロンダックチェアは、アメリカの伝統的なデザインをベースに、人間工学に基づいて再設計されたリラックスチェアです。
最大の特徴は、独自のフレックスクッションテクノロジーにより、首から腰までをしっかりサポートする抜群の座り心地です。座面と背もたれの角度が絶妙で、深いリラックス姿勢を自然に保てます。
素材はポリプロピレン樹脂製で、全天候に対応し、色あせを防ぐUV保護もされているため、屋外のサウナ外気浴スペース、庭、プールサイドなどで活躍します。また、脚部にはセーフティグリップが付いており、濡れた床でも安定感があります。
軽量でお手入れが簡単な上、複数あってもスタッキング(重ねて収納)が可能で、機能性にも優れています。豊富なカラーバリエーションも魅力で、業務用から一般家庭まで広く支持されています。

ケター(KETER)アルパインチェア

ケターのアルパインチェアは、アメリカの伝統的なアディロンダックチェアを、モダンな素材で再現した点が最大の特徴です。
一般的に木製であるオリジナルのスタイルを踏襲し、深く沈み込むように座れるロータイプで、後ろに大きく傾斜した座面と大きな背もたれ、そして幅広の水平な肘掛けが、極上のリラックスタイムを提供してくれます。
この製品は、伝統的な木製ではなく、耐候性に優れた高品質な樹脂(ポリプロピレン)で作られているため、水濡れや紫外線に強く、屋外に設置したままでも劣化しにくいメンテナンスフリーの利点を持っています。汚れてもサッと水洗いが可能で手入れが非常に簡単です。庭やテラス、プールサイドなど、様々なアウトドアシーンでゆったりとした時間を過ごすために最適なガーデンチェアです。

ラフマ モビリエ(LAFUMA MOBILIER)サンラウンジャー

ラフマ モビリエ(Lafuma MOBILIER)はフランスの老舗ブランドで、「リラックスチェアの最高峰」として世界的に知られています。
特にサウナ後の外気浴で人気が高い理由は、その独自の無重力(ゼログラビティ)に近い寝心地を提供する設計にあります。人間工学に基づいて開発されており、リクライニングすると体が最も自然で負担の少ない角度になり、体圧が均等に分散されるため、血流を妨げずに究極の深いリラックス状態へと導かれます。
フレームは耐久性の高い素材で作られ、シートは水や紫外線に強い全天候型素材を採用しているため、屋外での使用やサウナ後のクールダウンに最適です。デザイン性にも優れており、高い機能性と美しいフォルムを兼ね備えた、品質にこだわる方に選ばれるサンラウンジャーです。

サウナの「ととのいイス」を選ぶ際に気をつけたいこと

サウナ後のととのいイスを選ぶ際には以下のポイントに気をつけて選びましょう。

衛生面とメンテナンス性

  • お手入れのしやすさ(速乾性)
    濡れたまま放置すると、カビや雑菌の温床になり、異臭の原因になります。
    特にクッションや布地は要注意です。水切れが良く、丸洗いできる、またはサッと拭き取れる構造の椅子を選びましょう。
  • 金属フレームの防錆性
    屋外や湿度の高い場所(脱衣所など)で使用する場合、金属フレームやネジが錆びてしまうと椅子の寿命を縮めます。錆びにくいステンレスやアルミ製、またはしっかりとした防錆加工が施されているかを確認してください。

設置場所と利便性

  • 占有スペースと収納
    リクライニングタイプの椅子は、角度を倒した際に意外と広い面積を占めます。設置場所のサイズを測り、完全に倒した状態でも周囲の動線を邪魔しないかを確認しましょう。使用しない時に折りたたんでコンパクトに収納できるかも重要です。
  • 持ち運びの容易さ(重量)
    毎回外気浴のたびにイスを移動させる場合、軽すぎず重すぎない重量を選びましょう。軽すぎると風で倒れる可能性がありますが、重すぎると出し入れが億劫になり、結果的に使わなくなってしまいます。

コストパフォーマンス

  • 価格と品質のバランス
    あまりにも安価なものは、すぐに座面が破れたり、リクライニング機構が壊れたりするリスクがあります。特にリラックスチェアは体にフィットすることが重要なので、価格だけでなく「座り心地」に対する評価を重視し、安物買いの銭失いにならないよう注意しましょう。

まとめ:サウナライフを豊かにする「ととのいイス」の重要性

「ととのいイス」は、サウナ後の外気浴で心身を究極のリラックス状態へ導くための不可欠なパートナーです。
リクライニングの角度や素材、デザインなど、選ぶポイントは多岐にわたります。インフィニティチェアのような「ゼログラビティ」を追求したモデルから、アディロンダックチェアのような安定感とデザインを兼ね備えたものまで、その種類は豊富です。
この記事でご紹介した選び方のポイントとおすすめの製品を参考に、あなたの設置場所やライフスタイルに最もフィットする一脚を見つけてください。自分に合った椅子を手に入れることで、サウナライフはさらに豊かで深い満足感をもたらしてくれるでしょう。

執筆者

注文住宅会社での20年以上の経験とサウナ好きがこうじて、サウナストーブを独自企画。実際にフィンランドやエストニアへの視察を行い本場のサウナ文化を感じた上で、フィンランド式のサウナストーブを製品化。ストーブの販売から設置、ブース施工までお任せください!

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