サウナで風邪?実は勘違い!その理由と正しい入り方

1. はじめに:サウナで風邪は本当?よくある誤解を解明!

「サウナに入った後、なんだか体調が悪い…」 「サウナは風邪をひきやすいって聞くけど本当?」
近年、ブームとなっているサウナですが、このような不安を抱えている方もいるのではないでしょうか?
実は、サウナ自体が風邪の原因になるということはありません。 サウナと風邪の関係には、いくつかの誤解があるのです。
サウナに入ると風邪をひく?
サウナは風邪の原因にはなりません。
サウナ室はウイルスが多い?
高温下でウイルスは繁殖しにくいです。
サウナに入ると免疫力が下がる?
むしろ、正しい入り方をすれば免疫力アップが期待できます。
この章では、サウナに関するよくある誤解を解明し、正しい知識を身につけることで、安心してサウナを楽しめるように解説していきます。
2. サウナで風邪をひく?3つの勘違い

2.1体力低下による免疫力ダウン
サウナに入ると、発汗によって体重が減り、身体が軽くなったように感じますよね。しかし、それは体内の水分量が減っただけで、実際には体力を消耗しています。
サウナ室の温度 | 滞在時間の目安 | 消費カロリーの目安 |
---|---|---|
80℃ | 10分 | ランニング1km相当 |
90℃ | 8分 | ランニング1.5km相当 |
100℃ | 5分 | ランニング2km相当 |
※上記はあくまでも目安です。個人差がありますのでご注意ください。
サウナで大量の汗をかいた後は、身体が水分やミネラル不足に陥り、疲労を感じやすくなります。十分な休息を取らずにサウナに入ると、さらに体力を消耗し、免疫力が低下してしまう可能性があります。普段から運動不足の方や体力に自信がない方は、無理せず短い時間からサウナを楽しむようにしましょう。
2.2サウナ室が高温多湿だからウイルスが繁殖しやすい?
サウナ室は高温多湿というイメージから、ウイルスや細菌が繁殖しやすい環境なのではないかと心配になる方もいるかもしれません。しかし、これは誤解です。
一般的に、ウイルスや細菌は高温多湿な環境を好みます。
しかし、サウナ室内の温度は80℃を超えることが多く、これはウイルスや細菌にとって過酷な環境です。ほとんどのウイルスや細菌は、この高温下では生存できません。そのため、サウナ室が高温多湿だからといって、ウイルスや細菌が繁殖しやすいと考える必要はありません。
2.3脱水症状で体調を崩しやすい
サウナに入ると大量の汗をかき、体内の水分が失われます。 適切な水分補給を行わないと、脱水症状に陥り、体調を崩しやすくなります。
脱水症状のサイン | 具体的な症状 |
---|---|
軽度 | 口の渇き、だるさ、疲労感、頭痛、めまい |
中等度 | 吐き気、嘔吐、意識障害、痙攣 |
重度 | 意識不明、ショック症状 |
脱水症状は、免疫力の低下にもつながるため、風邪をひきやすくなる可能性があります。

3. サウナは風邪予防に効果的?メカニズムを解説

3.1免疫力アップ効果
サウナには、体の免疫力をアップさせる効果が期待できます。そのメカニズムは好熱反応による免疫細胞活性化が深く関わっています。
好熱反応とは?
サウナに入ると、体温が上昇します。この体温上昇は、体にとって一種のストレスとなります。しかし、このストレスが、免疫細胞を活性化させる効果をもたらします。
免疫細胞活性化とは?
体温が上昇すると、免疫細胞の働きが活発になります。免疫細胞は、体内に侵入したウイルスや細菌などの病原体を攻撃する役割を担っています。サウナによって体温が上昇することで、免疫細胞が活性化し、病原体に対する防御機能が高まり、風邪などの病気にかかりにくくなります。つまり、サウナは風邪予防の効果も期待できます。
3.2 血行促進効果
サウナに入ると、体の芯から温まります。体温が上昇すると、血管が拡張し、血流がアップします。
血液循環が良くなることで、酸素や栄養が体の隅々まで行き渡りやすくなり、代謝が上がり、老廃物を運び出す働きが活性化し、健康維持に繋がります。
血行不良によって引き起こされる冷え性の改善にも効果が期待できるなど、様々な健康効果を得ることができます。
3.3ストレス緩和効果
現代社会において、ストレスは免疫力を低下させる大きな要因の一つです。 サウナには、そんなストレスを軽減し、結果的に免疫力向上を促す効果も期待できます。
サウナの高温環境は、副交感神経を優位にさせ、心身のリラックスをもたらします。また、サウナに入ることで質の高い睡眠を得やすくなるという研究結果もあります。質の高い睡眠は、免疫力の回復に繋がります。
リラックス効果で免疫力向上
ストレスは、免疫力を低下させる大きな要因の一つです。 現代社会において、ストレスから完全に解放されることは難しいですが、サウナには高いリラックス効果があり、ストレスを軽減することで免疫力向上をサポートする効果が期待できます。
サウナで得られるリラックス効果と免疫力向上には、以下のような関係があります。
- サウナの温熱効果による筋肉の緊張を解きほぐす効果
- サウナの温熱効果による精神的なストレスを軽減する効果
- サウナ後の外気浴は副交感神経を優位にし、リラックス状態に導く
これらの要素が複合的に作用することで、心身のリラックスをもたらし、免疫力低下の抑制につながると考えられています。

4. 正しいサウナの入り方

4.1水分補給はこまめに
サウナを楽しむ上で、最も大切なのがこまめな水分補給です。 サウナ室の高温環境では、大量の汗をかきやすく、体内の水分が失われがちです。 水分不足の状態が続くと、脱水症状を引き起こし、めまいや吐き気を引き起こすだけでなく、体温調節機能がうまく働かなくなり、熱中症のリスクも高まります。
状態 | 症状 |
---|---|
軽度 | 口の渇き、だるさ、めまい |
中等度 | 頭痛、吐き気、嘔吐 |
重度 | 意識障害、痙攣 |
サウナに入る前、入った後、そしてサウナ室と水風呂を出るたびに、意識的に水分を摂るように心がけましょう。 水やスポーツドリンクなど、吸収の良い飲み物を用意しておくと良いでしょう。
4.2 体調に合わせて無理せず休憩
サウナを楽しむ上で、自分の体調と向き合うことは非常に大切です。無理せず休憩を取ることは、安全にサウナを楽しむために必要不可欠です。
少し疲れた…
サウナ室の滞在時間を短縮したり、
水風呂をぬるめの温度にしたり、
いつもより負荷を軽くしましょう。
風邪気味。
体調が優れない…
サウナの利用は控えましょう。
体調が万全な時に楽しむようにしてください。
飲酒後だけど大丈夫?
サウナの利用は控えましょう。
アルコール摂取後は、体温調節機能が低下し、脱水症状に陥りやすくなっています。
サウナに入る前には必ず体調を確認し、少しでも不安があれば無理せず休憩するようにしましょう。
4.3サウナ室の滞在時間は長くても10分程度
サウナの効果を十分に得るためには、サウナ室の滞在時間は長くても10分程度に留めましょう。
サウナ室の滞在時間によって、体には以下のような変化が見られます。
サウナ室の滞在時間 | 体の変化 |
---|---|
1~4分程度 | 身体が温まり始める |
5分程度 | 汗をかき始め、血行が促進 |
10分程度 | 十分な発汗、リラックス効果 |
個人差はありますが、10分を超えると身体への負担が大きくなり、めまいや立ちくらみを起こす可能性があります。長くサウナに入れば良いというものではありません。「サウナは短時間でも効果がある」ことを意識し、無理のない時間で楽しみましょう。
4.4水風呂は無理せず徐々に入る
水風呂は、サウナの効果を高める上で欠かせない要素の一つですが、急激な温度変化は体に大きな負担をかけます。安全に水風呂を楽しむためには、以下の点に注意しましょう。
①心臓に遠い部分から順にかかり水をする
かかり水で少しずつ冷たい水に体を慣らし、心臓への負担を軽減し、血圧の急上昇を防ぎましょう。汗や老廃物を洗い流し、水風呂を清潔に保つ役割も担います。
②水風呂には最初は短時間入る
高温のサウナ室から出た体は、血管が拡張し、血圧が変動しやすい状態です。いきなり長時間入ると、心臓に負担がかかり、体調を崩す恐れがあります。最初は1分以内を目安に入りましょう。
③体の冷えを感じたら無理せず暖かい場所で休憩を!
冷えを感じたまま入り続けると、体温が過度に低下し、悪寒や震え、筋肉の硬直などを引き起こす可能性があります。また、心臓への負担も大きくなり、血圧の急上昇や不整脈のリスクも高まります。
特に、高血圧の方や心臓の弱い方は、水風呂に入ること自体を控えた方が良い場合もあります。
不安な場合は、事前に医師に相談することをおすすめします。
水風呂の温度は、施設によって異なりますが、一般的には15~20℃程度に設定されています。最初は、この温度差に体が慣れないかもしれません。無理せず、自分のペースで水風呂に慣れていきましょう。

5. まとめ:正しい知識でサウナを安全に楽しもう!

サウナは、正しい入り方をすれば、健康促進も多く期待できます。本記事でご紹介した内容を踏まえ、安全にサウナを楽しみましょう。
- 水分補給
こまめな水分補給を心がけましょう。 - 体調管理
体調に合わせて無理せず休憩を取りましょう。 - 滞在時間
サウナ室の滞在時間は長くても10分程度にしましょう。 - 水風呂
水風呂に入るときは、無理せず徐々に入りましょう。
サウナは、適切な利用によって、健康増進にも役立ちます。ぜひ、本記事でご紹介した内容を参考にして、安全で快適なサウナ体験をしてください。