サウナで水抜きは危険?アスリートと一般人の違いと知っておくべき危険性

「水抜き」と聞いて、多くの方がアスリートの試合前の減量を思い浮かべるかもしれません。しかし最近では、一般の方の間でも「短期間で体重を減らしたい」「むくみを解消したい」といった理由から、この言葉が使われることがあります。
果たして、アスリートが行うような極端な水抜きは、私たち一般の人にも効果的なのでしょうか。また、そこにはどのような危険性が潜んでいるのでしょうか。
今回は、アスリートの「水抜き」の本来の意味から、一般の方が安易に手を出してしまう背景、そしてそれに伴うリスクについて詳しく解説します。

目次

「水抜き」とは?

アスリートが行う「水抜き」とは、主にボクシングや総合格闘技、ボディビルディングなどの階級制競技において、試合や大会の計量で規定体重をクリアするために、短期間で体内の水分を意図的に排出する減量方法です。

水抜きの目的

アスリートは以下の2つの目的から水抜きを行っています。

  • 体重調整:最後の追い込みとして、脂肪ではなく体内の水分を減らすことで、短時間で体重を落とす。
  • 見た目のシャープ化:ボディビルダーなどの競技では、体内の水分を抜くことで筋肉の輪郭がよりはっきりと見えるようになります。

一方、アスリートではない一般の方が水抜きをしたいと思う理由には以下のものがあります。

  • 一時的な体重減少を目的とする場合
    飲み会や旅行、デートなど、特定のイベントに向けて一時的に体をすっきり見せたいと考える方がいます。特に、翌日までに体重を少しでも減らしたい、むくみをとりたいといった場合に、「水抜き」という言葉を使うことがあります。
  • 健康や美容への関心から
    むくみがひどいと感じる方や、デトックス効果を期待する方もいます。体内に溜まった余分な水分や老廃物を排出することで、体が軽くなる、肌の調子が良くなるといった効果を期待するケースです。
  • 誤った情報やダイエット方法への認識から
    「短期間で痩せる」「即効性がある」といった情報に影響されて、「水抜き」が効果的なダイエット方法だと誤解している場合もあります。これは、水分摂取を極端に減らしたり、サウナなどで大量に汗をかいたりする行為を指すことが多く、健康を損なうリスクがあります。

一般の人には推奨されていない水抜き

水抜きは身体に大きな負担がかかり、様々な危険性やデメリットがあります。そのため、アスリートでも水抜きを行う際には、専門家の指導のもとで厳密に行われていますが、最近ではアスリートの「水抜き減量」に対しても危険性が指摘されています。
そんな中、水抜きを一般の方が安易に真似するのは大変危険です。
一般の方が危険なのに水抜きをしようとするのには以下のような要因があると考えられます。

  • 即効性への期待
    「すぐに効果が出る」「短期間で体重が落ちる」という言葉に惹かれてしまうためです。通常のダイエット(食事制限や運動)は時間がかかるため、即効性のある方法を求めてしまいます。
    しかし、汗をかいて体重が減ったとしても、それは一時的な水分が抜けただけであり、体脂肪が減ったわけではありません。水分を補給すればすぐに体重は元に戻ります。
  • リスクへの無知
    アスリートのように専門的な知識や指導者がいないため、水抜きが体にどれほどの負担をかけるか、どれほど危険な行為かを十分に理解していないケースが多いです。

しかし、前述したように、アスリートの水抜きは試合の計量をクリアするための一時的なものであり、その後すぐに栄養と水分を補給します。一般の人が行う水抜きは、体脂肪を減らすものではなく、一時的に水分を抜くだけであるため、リバウンドする可能性が非常に高く、健康を害するリスクが大きいため、推奨されていません。

サウナでは「水抜き」ではなく「むくみ解消」を

サウナは水抜きを行うための一般的な手段の一つです。サウナに入ることで、高温環境によって体温が上昇し、体は汗をかくことで体温を下げようとします。この大量の発汗によって、体内の水分が外部に排出され、一時的に体重を減らすことができます。1回のサウナ入浴で、数百グラムから1kg以上の体重が減ることも珍しくありません。
しかし、サウナでの水抜きは非常に危険を伴う行為です。サウナでの水抜きの危険性については以下の通りです。

  • 脱水症状:大量の水分が失われるため、めまい、頭痛、吐き気、意識障害などを引き起こす脱水症状に陥るリスクが高まります。
  • 内臓への負担:体内の水分が不足すると、血液がドロドロになり、腎臓などの内臓に大きな負担をかけます。最悪の場合、急性腎不全などを引き起こす可能性もあります。また、血液がドロドロになることで、脳梗塞や心筋梗塞のリスクも高まります。
  • パフォーマンスの低下:アスリートの場合、過度な水抜きは筋力や持久力を低下させ、試合でのパフォーマンスを著しく損なう可能性があります。

サウナは本来、リフレッシュやリラックス、むくみ解消(体内の余分な水分の排出)に効果的なものですが、無理な減量を目的として長時間利用することは絶対に避けるべきです。

「サウナで水抜き」以外のむくみ解消法

安全で健康的にむくみを解消するには様々な方法があります。「サウナでの水抜き」以外に安全性の高いむくみ解消法をいくつかご紹介します。

食事の工夫

  • カリウムを多く含む食品を摂る
    むくみの主な原因の一つは、塩分(ナトリウム)の摂りすぎです。カリウムは、体内の余分なナトリウムを体外に排出する働きがあります。

【食品例】バナナ、アボカド、きゅうり、ほうれん草、海藻類、じゃがいもなど。

  • 水分をこまめに摂る
    意外に思われるかもしれませんが、水分不足は体が水分を溜め込もうとする原因になります。こまめに水を飲むことで、体内の水分バランスが整い、むくみにくい体になります。
  • 塩分を控える
    濃い味付けや、加工食品、インスタント食品は塩分が多いため、控えめにすることがむくみ解消につながります。

適度な運動とマッサージ

  • 有酸素運動
    ウォーキングや軽いジョギング、ヨガなどの有酸素運動は、血行を促進し、全身の水分循環を改善します。
  • ストレッチとマッサージ
    長時間同じ姿勢でいると、下半身に水分が溜まりやすくなります。むくみやすいふくらはぎや足首をマッサージしたり、ストレッチしたりすることで、滞った水分やリンパの流れを改善できます。

入浴とツボ押し

  • 湯船に浸かる
    ぬるめのお湯にゆっくりと浸かることで、全身の血行が良くなり、老廃物や余分な水分の排出が促されます。
  • ツボ押し
    むくみに効果があるとされるツボを刺激するのも有効です。
    【豊隆(ほうりゅう)】すねの外側、ひざと足首の中間にある、筋肉が一番盛り上がっている場所
    【三陰交(さんいんこう)】内くるぶしから指4本分上にある場所

日常生活の工夫

  • 足を高くして寝る
    寝る時に、クッションやタオルで足を少し高くすることで、下半身に溜まった水分が流れやすくなります。
  • 締め付けの少ない服装を選ぶ
    きつい服や靴下は血行を妨げ、むくみを悪化させる原因になります。

これらの方法は、一時的な「水抜き」とは異なり、体質を改善しながら健康的にむくみを解消していくものです。日々の生活に取り入れやすいものから試してみてください。

まとめ:サウナで水抜きは危険!健康に重大なリスクも

アスリートが行う「水抜き」は、計量という明確な目的のために、専門家の管理下で行われる一時的な行為です。一方、一般の方が求める「水抜き」は、健康や美容を目的とした“むくみケア”と捉えるのが適切です。短期間での即効性を求めて水分を極端に減らす行為は、リバウンドの可能性が高いだけでなく、脱水症状や内臓への負担など、重大な健康リスクを伴います。

安全で健康的な方法で体をすっきりさせたいのであれば、塩分を控えた食事、カリウムを多く含む食品の摂取、適度な運動、そして十分な水分補給といった、日々の生活習慣を見直すことが最も効果的です。無理な方法に頼るのではなく、科学的に裏付けされた方法で、健康的で継続可能な美しさを目指しましょう。

執筆者

注文住宅会社での20年以上の経験とサウナ好きがこうじて、サウナストーブを独自企画。実際にフィンランドやエストニアへの視察を行い本場のサウナ文化を感じた上で、フィンランド式のサウナストーブを製品化。ストーブの販売から設置、ブース施工までお任せください!

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